【ベトナムで自動運転実証】MaaS実装目指す/日本工営ら | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

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【ベトナムで自動運転実証】MaaS実装目指す/日本工営ら

日本工営と東急など4社は、ベトナムのビンズン新都市で公道では同国初の自動運転車両の走行実証実験を行っている。同国での先駆的なTOD(公共交通指向型開発)型の大規模都市開発事業エリアでMaaS(モビリティーのサービス化)実装による都市・交通課題解決を目指す。

実験には、東急と現地デベロッパーとの合弁会社で同新都市開発を手掛けるベカメックス東急、AI(人工知能)や次世代モビリティーの研究・開発に取り組むPHENIKAA-X社が参加。ビンズン省総合庁舎と商業施設「Hikari」を結ぶ1周750mの範囲で、PHENIKAA-X社が研究開発する自動運転車両の走行試験を1日から9日まで実施する。MaaS実証として、路線バスアプリ「BusMap」で自動運転の運行情報・位置情報を提供し、路線バスから自動運転車両への乗り換えも促す。

自動運転車両の走行イメージ

日本工営は、日本国内外での自動運転とMaaS実証事業で得た知見・経験と都市計画、交通計画などの幅広い技術ソリューションと、PHENIKAA-X社の持つ自動運転車両とソフトウエア開発のノウハウを組み合わせ、同新都市開発でのデータを活用した域内交通の最適化、近接するホーチミン市へのアクセス向上などの検討を進める。

今後の都市開発に合わせて、自動運転モビリティーのサービス開始と域内外の交通をスムーズに利用できるMaaSアプリケーションの本格運用による都市・交通課題の解決も目指す。これを端緒に4社は同新都市のさらなるスマートシティ化へのソリューション提供や他地域への展開も見据えた連携を推進していく。

ビンズン新都市は、ホーチミン市中心部から北約30㎞に位置し、総開発面積は約1000ha。将来的には12万人が居住し40万人が働く計画を描く。ホーチミンから同新都市まで日本政府の支援によるMRT(大量輸送システム)とBRT(バス高速輸送システム)整備も予定している。今回の実証実験は国土交通省都市局の「東南アジアにおけるスマート技術を活用したTOD型都市開発の実現に向けた調査」の一部となる。


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