【初の水中ドローン操作講習会】皆が使いこなしダム管理/関東整備局鬼怒川ダム統合管理事務所 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【初の水中ドローン操作講習会】皆が使いこなしダム管理/関東整備局鬼怒川ダム統合管理事務所

 関東地方整備局鬼怒川ダム統合管理事務所は、ダム管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を目指し、水中ドローンの活用に取り組んでいる。栃木県日光市の五十里ダムで10日、職員などを対象に水中ドローン操作講習会を初開催した。舘野悟技術副所長は「現在は2人程度しか操作できないが、職員の誰もが使いこなせるようになれば、ダムの異常をいち早く見つけることができる」と講習会の狙いを説明する。

3人1組で実施したデモンストレーション


 当日は、水中ドローン習熟者によるデモンストレーションと操作訓練の2部制で実施した。
 水中ドローンをダムで操作する際は高所・水際での作業となる。1人での作業は事故につながる恐れがあることから、複数人で作業する必要がある。このため、操作者だけでなく、周辺に目を配る全体管理者を置く。
 加えて、ドローンケーブルが長すぎると、水中でドローンが揺れて構造物に引っかかり引き上げられなくなる可能性があるため、ケーブルを適切な長さに保つケーブル管理者も必要となる。デモンストレーションでは、計3人で水深2-3mの放水予備ゲートを点検した。水中の映像はコントローラーのスクリーンでリアルタイムに確認できる。
 水中ドローンにアームを取り付ければ、小枝の除去など軽作業もこなせる。潜水士や水中ロボットを操作する専門業者に委託する必要がなくなり、ダム管理が効率化する。

職員が実際に操作した


 今回使った水中ドローンは4.5キロ。大人なら軽々と持ち運べる重さで誰でも使える。
 訓練で実際に操作した同事務所川俣ダム管理支所の金子裕司管理第一係長は「操作は難しく、慣れが必要だと感じた。ただ、映像で流木などが確認できるため、慣れると管理に大きく役立つ。“楽しんで練習する”という延長線上に実践があると思う」と期待を込めた。
 事務所は今後も操作を練習し、ダム施設点検に積極活用する考えだ。

水中ドローン




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