【「動く中銀カプセル」に再生】デザインブランドのシンボルとして活用/淀川製鋼所 | 建設通信新聞Digital

5月9日 木曜日

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【「動く中銀カプセル」に再生】デザインブランドのシンボルとして活用/淀川製鋼所

トレーラーカプセルとして再生された中銀カプセル(撮影・山田新治郎)


 淀川製鋼所は、2022年4月から10月にかけて解体された中銀カプセルタワービルの140カプセルのうち、同ビル保存・再生プロジェクト(東京都中央区、前田達之代表)が取り外して“救出”した23カプセルの一つを取得、移動可能なトレーラーカプセルとして再生した。

 同社は、建築家黒川紀章が提唱したメタボリズムを代表する建築として知られる同ビルの保存・再生に取り組むプロジェクトの活動趣旨に賛同。工学院大建築学部教授でATELIER OPA(アトリエ オーピーエー)の鈴木敏彦氏の協力を得てカプセルをトレーラー化した。

当時の家具を復元したスケルトン仕様の内装(撮影・山田新治郎)


 特に、積載重量の基準をクリアするため、同ビル竣工当時の内装への再生過程で、当時の家具をすべて復元する一方、構造体の一部を間引きし、壁や天井の仕上げを略すことで軽量化を実現した。このトレーラー化によって、これまでの中銀カプセルにはなかった「動く」という特性と、スケルトンの仕様が加わり、竣工当時をほうふつとさせつつも新たな趣を帯びた「トレーラーカプセル」へと仕上がっている。

 同社は、この「動く中銀カプセル」を、同社のデザインブランド「YODOKO+(ヨドコウプラス)」のシンボルとして活用する考えだ。13、14の両日、千葉市の幕張メッセで開かれる第16回エクステリア×ガーデンエキシビション(EXG)2023を皮切りに、5月に名古屋、6月には大阪で開かれるエクステリアの展示会でお披露目していく。

 

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