【自走ロボで自動化/照度測定・帳票作成 作業時間を大幅削減】大成建設 | 建設通信新聞Digital

5月22日 水曜日

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【自走ロボで自動化/照度測定・帳票作成 作業時間を大幅削減】大成建設

 大成建設は、自走ロボットを使って居室の照度測定と、測定記録(帳票)の作成を自動化するシステム「T-iDigital Checker」を開発した。これまで建物が竣工する前に“手作業”で行っていた照明設備の性能検査(照度測定試験)を自動化できる点が特長。一連の作業をデジタル化することで、作業時間の大幅な短縮を図れるメリットがある。

自走ロボットで照度測定試験を自動化


 自走ロボットを駆使して、これまで作業員が手作業で行っていた照度測定と測定記録(帳票)の作成を自動化する仕組みとなる。
 作業員が天井照明の位置が記載された図面を記録したアプリケーションを使って、照度を測定するポイントや範囲を指定するだけで、自動的に測定ルートを算出。搭載カメラで天井照明の配置を認識して自己位置を確認できる自走ロボットが測定ルートにある障害物を回避しながら、照度を測定していく。

 オフィスや工場などの作業空間は、労働安全衛生規則や事務所衛生基準規則によって、その居室空間に応じた明るさが規定されていることから、建物が竣工する前の性能検査の一つとして、求められる適切な照度(照度基準)が確保できているかどうかを確認する「照度測定」を行う。
 仮に照度基準を満たしていない場合、照明設備を見直す必要があるなど、これらの一連の対応に多大な労力と時間を要しているという実態があった。

 照度測定から測定記録(帳票)の作成までを自動化することで、床面積が500㎡のオフィスを例にすると、これまで作業員(2人)が照度の測定記録に10分、帳票の作成に40分の計50分を要していた一連の作業が計5分(照度測定に4分、帳票作成に1分)に短縮できる。

 手作業が介在しないことから、作業員による記入の間違いなど“人的なミス”も防げる。より正確な測定記録の提供によって、測定記録の信頼性を高められる利点もある。





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