【カナダ政府、万博協会、公式参加契約で調印式】 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【カナダ政府、万博協会、公式参加契約で調印式】

◆政府代表開幕までの完成に自信

 カナダ政府と2025年日本国際博覧会協会(万博協会)は18日、東京都港区のカナダ大使館で「カナダパビリオン」の公式参加契約調印式を開いた。カナダ政府代表のローリー・ピーターズ氏は、パビリオン建設の遅れについて「当初予定していたスケジュールの1、2カ月遅れであり、設計・建設事業者(ES Global社のコンソーシアム)を慎重に選定したことが功を奏している。同社と、建設を担当するシマ(高山雅和社長)は、21年の東京五輪でも協働した。問題なく進められる」と開幕までの建設完了に自信を示した。

(左から)調印したポール臨時代理大使、ピーターズ政府代表、石毛事務総長、羽田浩二万博協会政府代表

 ピーターズ政府代表と万博協会の石毛博行事務総長は、大使館内での面談後、公式参加契約に調印した。
 調印式でカナダ大使館のデボラ・ポール臨時代理大使は、「25年大阪・関西万博は、カナダがインド・太平洋地域に強くコミットする機会と捉えており、両国のつながりを一層強化する」と述べた。石毛事務総長は「カナダは精力的に建設に向けて準備している。来場者が多様なカナダを発見する場となり、素晴らしい成功を収めることを期待している」とした。

 ピーターズ政府代表は、出展テーマとした『リジェネレーション』について、「本質は次世代に力を与え、若い世代が社会変革できる環境を整えることにある」とした上で、パビリオンは「ランドスケープなど国を物理的に表現するとともに、飲食物の紹介やパフォーマンスなど、文化やテクノロジーを示したい。クリエーターやビジネスの出会いの場にもしたい。来場者の記憶に残る、最も人気のあるパビリオンにする」と強調した。

 建設地は、シンボルとなる大屋根(リング)内の東部「いのちに力を与えるゾーン」の南側に位置する「A5」になることを明かした。建設スケジュールは、今秋の建設許可申請・基本設計計画の提出後、10、11月のコンセプト発表、今秋から24年冬の設計コンセプト最終承認、24年3月の着工を予定している。「日本での建設ライセンスがあり、設計・建設・解体まで一括で対応するコンソーシアムを事業者に選んだ。再生素材やカナダで製造して日本で組み立てるプレファブ素材を活用する。東京五輪の経験を踏まえれば余裕がある」と自信を示した。設計変更などによる遅れの可能性も「設計・施工を一括で発注しているため、柔軟な対応が可能だ。サプライチェーンや労働者不足などのリスクも把握しているが、積極的に先手・先手で対応する」と力を込め、「未来志向のパビリオンにしたい」と理解を求めた。

 ES Global社のコンソーシアムの参加者は、JKFLプロダクションズ、クリエーティブチームの「ミラリ」、ファースト・ネーションズ文化アドバイザーのソレイユ・ラウニエール氏、レイサイド・ラボシエール・アーキテクツ、ギヨーム・ペルティエ・アーキテクトとなっている。

 

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