【神戸女学院大】岡田山キャンパスを改修/設計=日建、新棟は25年秋にも完成 | 建設通信新聞Digital

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【神戸女学院大】岡田山キャンパスを改修/設計=日建、新棟は25年秋にも完成

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 建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが手掛けた校舎群があることで知られる神戸女学院大学(兵庫県西宮市)が、キャンパスの改修を計画している。キャンパス西側の整備から着手、2025年秋の完成を目標に新校舎も建設する。設計は日建設計が担当している。

 北條敦子神戸女学院理事・総務部長によると25年に迎える創立150周年の記念事業の一環で、重要文化財の校舎群を生かしながら「街に向けて開かれたキャンパス」を目指す。

 岡田山キャンパス(西宮市岡田山4)西側の理学館別館を解体し、「新棟」を建設する。新棟の規模はRC・S造地下2階地上1階建て延べ970㎡。新棟の高さは低く抑え「理学館のファサード風景を取り込むような一体感のある施設」(大澤智日建設計設計グループダイレクターアーキテクト)を目指す。地下部分は心理学部(24年新設予定)の施設として利用、地上部分は回廊を巡らせたラウンジや中庭で構成する。

 施工者は未定で、順調に進めば24年6月ごろから工事に着手する見込み。その他西門からのアクセス性を改善、高低差を解消するためのエスカレーター設置や、回廊の設置なども今後検討するとしている。

 同キャンパスにある「図書館」「総務館・講堂・礼拝堂」「文学館」「理学館」「社交館」をはじめとするヴォーリズ建築12棟は、14年に国の重要文化財に指定されている。神戸女学院文化財保存活用委員会のメンバーの一人・山形政昭関西学院大客員教授は「ヴォーリズが設計した校舎建築の中でも、美しさという点においては筆頭ともいうべき存在」と評価。同じく委員の田原幸夫京都工繊大客員教授は今回の計画について「まちと重要文化財が調和した、日本を代表するリビングヘリテージ(生きている遺産)としての挑戦に期待する」と話す。

 

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