【多軸台車で200m移動】西谷浄水場曳家を公開/横浜市 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【多軸台車で200m移動】西谷浄水場曳家を公開/横浜市


 横浜市は18日、大正4(1915)年の西谷浄水場創設時から残る歴史的建造物の曳家(ひきや)工事の様子を、現地で報道陣に公開した。96個のタイヤが付いた多軸台車に25㎡ほどの建造物を載せ、人が歩くよりゆっくりした速度で、約200m移動させた。運転者は3人の誘導員の指示に従い、水平を保ちながら慎重に前へと台車を進めた=写真。2024年3月に曳家工事を完了する。時期は未定だが、市民への一般公開も計画している。

 同浄水場には、1997年に国の有形文化財に登録された赤れんがの歴史的建造物が6棟あり、浄水処理施設の中央部に四角形の四つの建屋、八角形の二つの建屋が立ち並ぶ。22年11月から、各建屋の耐震補強(鉄骨フレーム)や銅板屋根のふき替え工事を進めてきた。職人により、木造の屋根・小屋組の補修も実施した。

 23年7月からは、補強・補修、揚屋を終えた建造物を、レールと水平ジャッキを使って通路に移動。今回は、その通路から仮設移転先への移動となる。

 曳家工事は、DB(設計施工一括)方式を採用した「西谷浄水場再整備事業(浄水処理施設)に係る整備工事」の事業者である大成建設・大豊建設・土志田建設・水ingエンジニアリング・シンフォニアテクノロジー・NJSJVが担当。再整備工事は32年度の完了を予定している。工事場所は保土ケ谷区川島町522。

 

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