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【静岡市、新サッカースタジアム候補地】清水駅東口で約10ha活用可能に

 静岡市は、新サッカースタジアムの最有力候補地としているJR清水駅東口のENEOS清水製油所跡地の土地利用条件に関する中間報告を公表した。施設配置について、全体の敷地面積約15ヘクタールのうち3分の2程度が商業施設やホテル、スタジアムなどに利用可能とした。

配置図


 市は、新サッカースタジアムの整備に向けて「静岡市サッカースタジアムを活かしたまちづくり検討委員会」を設置し、検討を進めてきた。整備候補地については、ENEOS跡地への新設を最有力候補とし、それが困難な場合は現施設(IAIスタジアム日本平)の改修が妥当とした。23年度は、両候補地での整備に必要なコストや課題、経済波及効果などを整理している。

 中間報告によると、ENEOS跡地の東側は、高圧ガス保安法やガス事業法により近隣にあるLNGタンクからの保安距離を取る必要があることから不特定多数が集まる集客施設が配置できない。そのため、スタジアムなどに利用できるのは敷地面積15ヘクタールのうち3分の2程度とした。

 跡地内の既存施設は径8-58・2メートルのタンク18基、コンクリート防油堤1213メートル、事務所などの建築物28棟などがあることから移転や撤去が必要となる。

 防災面では、西側が津波の浸水が想定されるため盛土による地盤高のかさ上げや垂直避難ができる施設を整備する必要性を示した。騒音規制の基準を下回るよう敷地境界からの距離の確保や建築物の設計の工夫も指摘した。

 土地利用に関する法令関係に関しては、港湾法で工業港区など、都市計画法で工業専用地域などとなっているため、港湾審議会や都市計画審議会に諮りスタジアムや商業施設で利用可能な分区や用途地域に変更しなければならない。

 24年3月に公表する予定の最終報告では、ENEOS跡地について土地利活用計画案をまとめ概算費用を提示する。現施設は今後30年間利用した場合に必要となる改修内容や概算費用を示す。

 

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