【東京スカイツリータウンで鹿島ら4社】エネルギーを"地産地消"/廃食用油 燃料に再利用 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【東京スカイツリータウンで鹿島ら4社】エネルギーを“地産地消”/廃食用油 燃料に再利用

地産地消モデルのイメージ

 鹿島と同社のグループ会社である環境エンジニアリング(TKE)、東武鉄道と東武タウンソラマチの4社は、商業施設「東京ソラマチ」の飲食店舗から排出された廃食用油を近隣の現場で燃料として再利用する“エネルギーの地産地消”に取り組む。廃食用油を100%バイオディーゼル燃料の「B100」に再生し、鹿島JVが施工する連続立体交差工事で2023年9月から利用している。事業期間中にB100を約4000リットル使用することで、約10tのCO2削減効果を見込む。 B100はサラダ油やゴマ油など植物由来の食用油を使用するため、植物の成長過程で吸収したCO2と再利用時に排出したCO2量が相殺され、CO2排出量実質ゼロと見なされる資源循環型の燃料だ。

 廃棄物の100%再資源化に取り組んでいる東京ソラマチでは、約40店舗の飲食店から月平均約3.6tの廃食用油をTKEが回収している。回収した廃食用油からTKEが自社設備でB100を製造し、燃料配送会社を経由して鹿島JVが施工する「東武鉄道伊勢崎線(とうきょうスカイツリー駅付近)連続立体交差事業」の現場に配送。現場ではB100専用の発電機を用意し、発電した電力を夜間の工事用照明などに使用している。

 鹿島は09年から廃食用油由来のバイオディーゼル燃料の利用を始め、現在までに約50の工事で同燃料を導入してきた。今回のエネルギーの回収から再利用までを同一地域でまかなう取り組みは「新しい形の地産地消型資源循環モデル」となる。誰もが生活しやすい持続的な街づくりを進める中での環境問題の解決に役立つ新たな取り組みだとし、今後も継続して廃食用油を再利用することで、エリアのさらなる発展や脱炭素社会の実現につなげるとしている。
 

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