【土木プラットフォーム】データ蓄積・活用/戸田建設、西松建設、奥村組 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【土木プラットフォーム】データ蓄積・活用/戸田建設、西松建設、奥村組


  
 戸田建設と、西松建設、奥村組の3社は、土木工事におけるシステム連携・共同利用、データ連携・活用をともに行う共同研究開発に関する契約を結び、「土木工事プラットフォーム」の構築を開始した。建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進し、生産性向上や労働時間の短縮を目指す。 これまでは、個社ごとにソフト・ハードウエアのシステム開発が行われていたため、開発に膨大なコストと期間を要することが課題となっていた。データの蓄積・連携・活用も同様で、各社で蓄積して活用するにとどまっていたため、生産性、安全性の向上、コスト削減などの建設業界全体の課題解決や業務改善に結び付く活用には至っていない。
 今回、3社の知識、知恵を共創し合い、システム開発の期間短縮、コスト削減を実現する。さらに各社のソフト・ハードウエアと市販ツールと連携し、データ蓄積・活用の効率化を図り、生産性向上、労働時間短縮を目指す。
 開発のベースとなるプラットフォームは、ネクストフィールド(東京都渋谷区、大堀裕康社長)が提供するe-Standを活用する。
 具体的には3社JVで施工中のシールドトンネル工事をモデル現場とし、計測・モニタリングを行っているシステム・データ蓄積を土木工事プラットフォーム上で運用する。まずは、「シールド掘進にともなう振動計測」「地盤掘削等にともなう山留壁の変状計測」の二つの計測をプラットフォームで一元管理する。次に、一元管理された情報を元に、リアルタイムで見える化、リスクの早期発見を図るシステムを構築する。さらに蓄積されたデータを活用し、計測管理の高度化を目指す。
 プラットフォームの活用により現場管理業務の時間短縮、資料作成・報告業務の簡素化、データ連携による施工管理の品質向上・安全管理への展開にも取り組む。各種データを連携し、熟練の現場監督が持つ現場管理の知識や感覚などのノウハウを一元化し、多様な建設現場をサポートするシステムの提供を目指す。システムを他の建設会社に提供・拡大することも考えている。