【成田空港】211億で大成建設と契約/B滑走路延伸の東関道地下化 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【成田空港】211億で大成建設と契約/B滑走路延伸の東関道地下化

B滑走路は空港の北西側にある(『新しい成田空港』構想 将来配置イメージ、23年3月より)


 成田国際空港会社(NAA)は、ECI(施工予定技術者事前協議)方式を初採用したB滑走路延伸部の東関東自動車道地下化工事について、詳細設計の技術協力業務を実施した大成建設と211億5960万円(税込み、以下同)で随意契約を結んだ。19日付で、技術協力業務を含む契約者の選定経緯を公表した。
「東関道トンネル設計技術協力業務」は、2022年6月に公告し、同年10月に優先交渉権者として大成建設を選定して同11月に技術協力業務・基本協定・設計協力協定を締結した。

 競争には、清水建設、戸田建設、大林組・東亜建設工業JV、前田建設工業、大成建設、鹿島の6者が参加した。総合評価の6評価項目中、5項目は6者が同点だったものの、「トンネルの品質確保の提案能力とトンネル整備のコスト低減と工程確保の両立についての提案能力」の評価項目のうち、トンネル整備(土工・仮設工含む)の見積額が最少価格の提案者に最高点、それ以外の提案者には提案価格に応じて点数を案分する評価項目に差が出て、大成建設が最高点となった。

 NAAと大成建設は、技術協力業務の実施と並行し、22年11月末から23年11月21日まで計17回にわたって価格などの交渉を続け、23年12月の有識者委員会で価格交渉結果の妥当性が確認された。技術協力業務の技術提案段階で提出を求めた工事の見積書はトンネルだけを対象としていたが、交渉成立時は、トンネルに加えて仮設工事、トンネル内の排水施設などの構築物、ボックス周辺・谷地部造成、トンネル供用後の切り回し道路撤去などを見積書に含めた。妥当性確認時の公共工事積算基準で積算した積算額は約242億円で、大成建設の見積額が下回ることを確認した。これらを踏まえ、今年3月4日に工事請負契約を結んだ。

 契約した「B滑走路延伸部東関東自動車道地下道化その他工事」の概要は、東関道のB滑走路延伸直下で、地下道躯体構築と、別途工事で設置した東関道切り回し部の撤去・谷地部造成など付帯工となっている。地下道躯体は、ボックスカルバート長さ430m。工期は27年12月24日まで。

 

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