動画はこちらから
鹿島とBOLDLY、羽田みらい開発は、東京都大田区の羽田イノベーションシティ(HICity)で、運転席のない「自動運転レベル4」のバス運行を開始した。一般向けの乗車開始は8月以降を予定する。HICity敷地内の約800m区間を最高時速12㎞で走る。特定条件下でシステムがすべての運転操作を行う「自動運転レベル4」の同バスは11人乗りで、運賃は無料。安全を確保するため着席が必須となる。スロープを備えているため、車いす利用も可能だ。
12日のバス出発式で、大田区の鈴木晶雅区長は「自動運転技術の進展は、運転手不足によるバスの減便などの課題解決につながる。日本全国の自動運転バスの取り組みをけん引するリーディングケースとなることを祈念している」と話した。
羽田みらい開発の加藤篤史SPC統括責任者は「この場所で実験的にレベル4運行が実現したことを発展させ、HICityと隣接する羽田空港を結び、さらには大田区へと運行範囲を広げていきたい」と力を込めた。
特定自動運行実施者となるBOLDLYの星野達哉市場創生部部長は「横に動くエレベーターというコンセプトで自動運転バスの取り組みを進めている。お客さまがエレベーターのように車内に入り、目的地スイッチを押すと、ドアが自動で閉まって目的地に出発する」と乗車の流れを説明した。
バスに試乗した鈴木区長は「安全性がしっかり保たれていた。ぜひ乗ってほしい」と呼び掛けた。
レベル4では完全無人運転も可能だが、保安要員として添乗員1人を配置する。施設案内などのガイド役を務めるだけでなく、車いす利用者への対応に当たる。
【公式ブログ】ほかの記事はこちらから