長野県軽井沢町は8月19日、第10回庁舎改築周辺整備事業推進委員会を同町の中央公民館で開き、庁舎と中央公民館再整備に向けた基本方針を了承した。整備手法には、2施設の分棟案、一体改築案、一部改修案の3案を示し、総延べ床面積は延べ7500㎡-約1万1000㎡と想定した。10月以降、検討に着手する基本計画の中で整備手法を絞り込み、12月に予定する推進委員会で基本計画素案を示す見通し。2025年3月の計画策定を目指す。
整備手法のうち、A案は、2階建て延べ約6000㎡の新庁舎棟と2階建て延べ約5000㎡の公民館棟を分棟で整備する。B案では、軽井沢病院に隣接する位置に、新庁舎と中央公民館を一体的に新築する。規模は2階建て延べ約1万㎡を見込む。C案では、B案と同様の位置に新庁舎と中央公民館の一部機能を持つ施設を新築し、既存公民館を改修する。新築規模は、2階建て延べ約7500㎡と想定する。このうち、A案はメリットが少ないため、B・C案を優先する方針だ。
概算事業費は、約88-105億円と試算するが、今後も労務単価の上昇などにより変動するとした。環境配慮の観点で太陽光パネルを設置する場合には、概算で5-10億円の事業費追加が必要になる見込み。
推進委員会は、10月から25年3月まで、6回開催して基本計画を検討する。基本計画素案の提示までに整備手法を絞り込みたい考えだ。基本計画策定後の想定スケジュールは、25年度に基本設計、26年度に実施設計をまとめ、27年度の着工、29年度の竣工・供用開始を目指す。基本計画と基本設計は、山下設計・三浦慎建築設計室JVが担当する。
建設予定地は、大字長倉2381-1ほかの敷地約3万5800㎡。既存庁舎や中央公民館などの市有施設が立地する。敷地内の民有地は取得する予定だ。