【海底の火山性地震を試験観測】光ファイバーケーブルを活用/東京都、JAMSTEC | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【海底の火山性地震を試験観測】光ファイバーケーブルを活用/東京都、JAMSTEC

DASによる地震観測の概念

 東京都は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と協力して海底光ファイバーケーブルを活用した火山性地震の試験観測を始める。地上観測では捕捉が難しい海底下の微弱な火山性地震を観測することで、マグマ活動による噴火の兆候を把握し、海底火山の観測強化に役立てたい考えだ。

 火山活動では地下のマグマ移動に伴って地震が起こるが離島の火山体は海面下に広がっているため、陸域と同様の観測が困難となっている。

 このことから、都が所有する伊豆諸島の海底光ファイバーケーブルを生かして試験観測を実施する。観測時は近年研究が進む分布型音響センシング(DAS)技術を応用し、ケーブルが震動した際の光信号の変化を計測することで火山性地震を観測する。

 区間は伊豆大島から三宅島まで。観測範囲は大島、利島、新島、式根島、神津島を含むエリアと、神津島から御蔵島を経由して三宅島に到達するエリアの2種類。DAS装置は大島と三宅島に設置する。

 観測期間は11月1日から2026年3月31日まで。9月から観測に向けた機器設置などに取りかかる予定だ。

 

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