【新観光名所なるか】犬山城を一望する絶景スポットに! 木曽川に歩行者吊り橋構想 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【新観光名所なるか】犬山城を一望する絶景スポットに! 木曽川に歩行者吊り橋構想

犬山城(photo:ThorstenS)

 清流、木曽川に架かる吊り橋から国宝犬山城を観てほしい--。犬山商工会議所(愛知県犬山市)は、木曽川をまたぎ同市栗栖から岐阜県各務原市に架かる長さ約300mの歩行者専用吊り橋の建設を構想している。犬山市は犬山城などの名所を有し、インバウンド(訪日外国人客)需要が増加している。会頭の日比野良太郎氏は「新たな観光資源として吊り橋架設を実現したい」と意気込む。
 犬山商工会議所は2016年7月、静岡県三島市にある日本最長の人道吊り橋、三島スカイウォーク(15年12月完成、長さ400m)を視察。橋の上から富士山や駿河湾が一望でき、人気スポットになっていることを知った日比野会頭は「吊り橋事業は地域の観光振興に大いに寄与する」と実感した。
 民営で有料の人道吊り橋は三島のほかに大分県九重町の九重“夢”大吊橋(06年10月完成、長さ390m)がある。同会頭は「九重は20億円の初期投資を開業から2年で回収した。三島も3年で事業費40億円を回収できる見込みと聞いている」と事業の採算性にも自信を持っている。
 ただ、建設候補地に挙げている栗栖地区は「国定公園内にあり、犬山市名勝木曽川指定区域のため、開発行為には行政の許認可が必要になる」という。吊り橋は「災害など有事の際、地域の避難路としても役立つ」と、観光面だけでなく防災面の機能も併せ持つことを強調。今後は関係機関に整備の必要性を訴えていく。
 構想実現に向け「まずは地元住民に説明し理解を得たい。対岸の各務原商工会議所などとも検討の場を設ける」とし、架設へ機運を高めていく方針だ。

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