兵庫県西宮市は、阪神西宮駅北地区の再開発事業計画を見直し、完成時期を当初スケジュールから1年遅れとなる2032年12月とした。26年2月に土地区画整理事業を認可し、4月に設計施工者を内定する。着工時期は2028年7月となる見通しだ。
事業では駅前の敷地を集約(大街区化)し、民間事業者主体で図書館を核とした公民複合施設や高層住宅、同施設と駅を結ぶペデストリアンデッキなどを整備する。事業主体は阪神電鉄、阪急阪神不動産、大阪ガス、NTT都市開発。
区画整理の対象地は、同市田中町1にある阪神西宮駅に隣接する商業施設「エビスタ西宮」とバスロータリー、バス待機場、駐車場など約2ha。用途地域は商業地域で、容積率500%、建ぺい率80%。再開発等促進区を活用することで、容積率を700%に緩和する。
公民複合施設の整備については、移転を予定している中央図書館(同市川添町)の機能を核とする。新図書館棟の想定規模は、5階建て延べ6620㎡で、蔵書数は約36万冊。「LIBRARY for ACTION」を基本理念に、中高生以上の一般向けサービスに特化する。図書館の機能に加え、民間施設やテラスなども設ける。先進的な環境技術を積極的に導入してZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)Ready以上の実現を目指す。アドバイザリー業務はアカデミック・リソース・ガイド(arg、横浜市)が担当している。
また、公民複合施設と一体で40階前後の高層マンションを住宅棟として建設する。施設と阪神西宮駅はペデストリアンデッキとデッキテラスで接続、歩行者動線と自動車動線を分離することで安全性と回遊性の向上を図る。











