【新日本空調】福島原発の全面マスクを快適に! 電解水洗浄システムを設置 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【新日本空調】福島原発の全面マスクを快適に! 電解水洗浄システムを設置

 新日本空調は、東京電力福島第一原子力発電所に「電解水マスク洗浄システム」を納入した。作業員が使う「全面マスク」に付着した臭気の脱臭とウイルスの不活性化を効果的に行う。安全衛生面の向上に貢献するほか、可燃性廃棄物の発生量低減にも寄与する。
 福島第一原発では、日々数千人の作業員が使用する全面マスクの臭気対策が課題になっていた。同社は、2016年1月から電解水によるマスク洗浄を部分的に行ってきたが、17年2月に電解水製造装置と洗浄器具を現地に設置し、すべてのマスクを洗える全面運用を始めた。
 開発したシステムはまず、アルカリ性電解水で汗・皮脂に起因するタンパク質汚れや臭いを洗い流す。次に微酸性電解水による洗浄で、ノロウイルスなどを不活性化する。アルコール消毒を含む従来の洗浄方法では、臭いやウイルス対策が万全でないことから、新日本空調のシステムが本採用に至った。
 全面運用に当たっては、電解水製造装置を20フィートコンテナ内に格納して屋外設置することで、現在のマスク洗浄室の設備配置に影響を与えないようにした。ユニット化により現地工事の省力化も図った。装置に電源と水、電解水供給配管を接続するだけで、電解水を連続供給できる。
 システムは一般施設でのノロウイルス対策や、汚れの除去・脱臭を目的とした人体装着品の洗浄などにも広く活用できる。用途に応じてユニットを小型化することも可能だ。同社では今後、一般施設への普及促進も目指す。

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