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【レジリエンス社会へ】大阪公立大特任教授 地盤品質判定士会関西支部長 大島昭彦氏

最終更新 | 2023/06/09 11:18

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「事前防災」遅れる液状化対策/南海トラフ見据え積極対応を
 地盤の液状化は、大規模な地震が引き起こす現象の中でも比較的近年になって認識されるようになったものの一つだ。ハザードマップ整備といったソフト面での対応が進む一方、地盤改良などハード面の取り組みは大きく後れを取っている。地盤工学が専門で液状化の問題に長年関わっている大島昭彦氏(大阪公立大特任教授・地盤品質判定士会関西支部長)は、「南海トラフ巨大地震を見据え、事前防災の観点からも対策を急ぐべきだ」と訴える。

大島昭彦氏

 大島氏によると地盤の液状化が日本国内で広く認識されたのは1964年に発生した新潟地震で、95年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災、熊本地震(16年)、北海道胆振東部地震(18年)など、その後も各地で被害が相次いでいる。「最も妥当な液状化対策は地盤を強く、硬くすること。締め固め工法や固化工法といった方法が開発されているが、民家が建ち並ぶ土地の下をこうした工法を使って改良するのは現実的には難しい」と話す。

 そこで、より実践的な工法として挙げるのが「地下水位低下工法」だ。道路の下などに地下水を排出するための有孔管を布設し地下水位を低下させる工法で、地下水位を3m程度まで下げることで地盤の液状化を地下水位以下にとどめ、結果的に構造物などへの影響を最小限に食い止めることができる。

 同工法は国土交通省が16年に策定した「市街地液状化対策推進ガイダンス」の中でも「格子状地中壁工法」と並び、宅地と公共用地を対象とした具体的な対策工法に位置付けられている。東日本大震災で液状化が起きた千葉県や茨城県、埼玉県などで採用されているほか、熊本市や北海道の胆振東部地域でも実績がある。

 その一方で西日本、とりわけ関西圏では地下水位低下工法による液状化対策はほとんど普及していない。「大阪市をはじめとする自治体の対応はきわめて消極的」と指摘する。同工法の先駆けは、阪神・淡路大震災の後に兵庫県尼崎市が築地地区で実施したケースだ。「江戸時代に液状化しやすい土で盛り土された結果、震災時に液状化被害が発生した。そこで地域住民の要望を受け入れるかたちで市が対策工事を行った」。それにも関わらず地下水位対策工法は、その後、関西で全く導入されていない。理由について大島氏は「地盤沈下に対する懸念だろう」と見ている。

 地下水位が下がるとその下にある粘性土に加わる圧力も大きくなり、地盤そのものが沈下する可能性がある。阪神間の臨海部はかつて地下水のくみ上げによる地盤沈下の被害が頻発、公害訴訟に発展したケースもあった。「この地域の地下水位は回復傾向にある。仮に地下水をくみ上げたとしても地盤が今以上に下がることは考えにくい。大阪公立大で実施したシミュレーションの結果、5cm程度の地盤沈下を許容することを前提に地下水位を2m程度下げることで、大阪・神戸の液状化被害を相当軽減できることが明確になっている」と主張する。

 「遠くない将来、南海トラフ巨大地震は必ず発生する。今のままでは大阪を始め西日本の広範囲で大規模な液状化の被害に見舞われる。事前防災の視点に立ち、積極的な液状化対策の実行を改めて求めていきたい」



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