京都府亀岡市は、新資料館の整備で基本計画の検討を開始した。6月補正予算で策定支援業務の委託費350万円を計上し、2023年度に基本構想策定支援業務を担当した乃村工藝社と7月に随意契約。「亀岡市新資料館(仮称)整備検討委員会」を「亀岡市博物館整備検討委員会」に名称変更し、協議を進めている。25年1月ごろに計画案をまとめ、3月末までに策定する考えだ。
PFIの導入は検討せず、公設公営とする方針。順調に進めば、25年度から設計に入り、工事、通風期間を経て30、31年度ごろの完成を想定している。
事業では、老朽化している文化資料館を建て替える。23年度末に策定した基本構想によると、想定する施設規模は延べ6000㎡以上とし、旧上下水道部庁舎(北古世町1、面積約3000㎡)を建設候補地としている。
「亀岡のたからものを守る砦」「地域の文化観光の拠点」「市民と市民をつなぐ場所」を新施設の基本方針に据え、小中学生や市外からの観光客の来館に重点を置いた展示を図る。
収集、保存、調査・研究、展示・公開といった博物館の基本要素に加え、教育普及の機能も併せ持つ施設とする考えだ。加えて、レファレンスサービスやカフェ・レストラン・ショップ、観光情報サービス、キッズスペースを配置。デジタル文化資料館の整備も計画する。
収集・保存する資料は、絵画、彫刻、古文書、歴史資料、考古資料、有形民俗資料を中心とする。
現在の文化資料館(古世町中内坪1)は1985年に開館した。規模はRC造3階建て延べ1382㎡。1階に展示室、ロビー、研究室、荷解室、2階に特別収蔵庫、一般収蔵庫、資料整理室、3階に資料室、研修室を配置している。