【なでしこBC連携】女性目線で災害対応力強化を 徳島県で人命救助・道路啓開を意見交換 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【なでしこBC連携】女性目線で災害対応力強化を 徳島県で人命救助・道路啓開を意見交換

 建設企業同士が相互に協力し合うネットワーク「なでしこBC連携」は8月30日、徳島市の徳島建設センターで、「道路啓開等の災害初動期を女性目線で考える会」と「人命救助、道路啓開等の災害初動期・女性目線で考える図上訓練」を開催した=写真。 徳島県の井上組、福井組、大竹組、亀井組、県西土木、北岡組、吉岡組、倭麺工房、岡山県の天野産業、和歌山県の丸山組など連携企業や、建設コンサルタント企業、四国地方整備局、徳島県、徳島県警察本部、陸上自衛隊、銀行、教育機関に勤務する女性が、道路啓開について情報や課題を共有し、意見交換を行った。企業の女性社員や行政機関の女性職員を中心に約60人が参加した。
 冒頭、井上組の井上惣介社長は「演習を通して、自身や家族を守る災害対応力強化につなげてほしい」とあいさつした。
 四国地方整備局徳島河川国道事務所の江川昌克事業対策官が、「徳島県道路啓開計画」について解説、「いつ南海トラフ巨大地震が発生するか分からない。事前の準備が必要となる」と語った。
 続いてBCP(事業継続計画)の第一人者である危機管理教育&演習センターの細坪信二氏が、災害初動期のあり方について説明した。細坪氏は「災害の初動期には、どう情報を整理するかが重要」「南海トラフ巨大地震発生時には、資機材が不足する。広域的な連携が求められる」「クラウドを活用すべき」などと述べた。
 意見交換では、災害時に事務所で待機した場合を想定、対応策を発表した。
 女性から「情報を整理し、取捨選択すべき」「非常食を用意する」「手持ちの資金を確認する」「倉庫の道具を確認し、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて発信する」などの意見が出された。
 図上訓練では、南海トラフ巨大地震が発生したと想定、シナリオに沿い、訓練を行った。
 参加した県西土木の亀井明日香さんは「事務職でも、できることがあると分かった」と感想を述べた。また四国地方整備局道路部道路管理課の村永和香さんも「建設企業と普段、集まることが少ないので、貴重な機会となった」と語った。

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