【埼玉・蕨市立病院の移転建替】新病院は延べ9千㎡想定/25年度から基本設計着手 | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

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【埼玉・蕨市立病院の移転建替】新病院は延べ9千㎡想定/25年度から基本設計着手

現在の市立病院

 埼玉県蕨市の蕨市立病院整備検討審議会(原澤茂会長)は23日、同市役所で開かれた第9回審議会で、整備の基本的な考え方や施設規模、事業スケジュール、事業費などを盛り込んだ基本構想・基本計画を、瀬高英雄市長に答申した。新病院の規模は、延べ9000㎡程度を想定。市は今後3月末までに基本構想・基本計画を策定した後、2025年度から基本設計に着手していく考えだ。29年度の開院を目指す。

 病床数は、130床を確保する。がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、精神疾患の5疾病と、救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療、感染症対応の6事業に対応可能できるようにする。

 移転候補地は、24年3月に策定した移転建て替え方針に基づき、西公民館・松原会館を含む一体的な敷地となる錦町土地区画整理事業仮換地122街区に整備する。地積は合計4540㎡。

 事業方式は、社会情勢に対応しやすいことから設計・施工分離発注方式(従来方式)を採用する見込みだ。

 今後のスケジュールは、25-26年度にかけて基本設計、実施設計を進め、27・28年度にかけて建設する。概算事業費は約67億2000万円(税込み、以下同)を想定。設計・監理費に約3億8000万円、建設工事費に約63億4000万円を充てる予定だ。

 この日、原澤会長は「数年後に新しい病院が完成することを非常に楽しみにしている」と述べ、答申を受けた瀬高市長は「基本構想と基本計画について委員の皆さんには大変活発かつ熱心に審議していただいた」と謝意を示しつつ、「皆さんの意見を最大限に生かし、市民に必要とされ愛される病院の整備に取り組んでいきたい」と語った。

 現在の蕨市立病院は1970年の建設から54年が経過しており、老朽化が進んでいることから、市は同病院の建て替えに向けた検討に取り組んでいる。

 

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