東京都文京区は、三室戸学園の東邦音楽大学文京キャンパス敷地の活用方針を明らかにした。区立小中学校の改築工事期間中の代替用地として、大塚四丁目仮校舎(仮称)を建設する。今年度中に仮校舎整備方針を策定し、2026、27年度に基本・実施設計や既存校舎の解体設計をまとめる。27年度から既存校舎の解体や埋蔵文化財調査を実施し、28、29年度の2カ年で仮校舎の建設工事を予定している。供用開始は30年度を計画している。
活用対象となる学校は、24年3月に策定した「公共施設等総合管理計画」の更新時期の目安で示している区立小中学校から選定する。ただ、改築事業のスケジュールや学校環境といった総合的な観点から、まず小日向台町小学校などの改築工事で活用することで調整を進める。
計画地は、大塚4-46-9の敷地約6400㎡。用途地域は商業地域と第一種中高層住居専用地域などで、建ぺい率が60%と80%、容積率は200%、300%、500%。
区は2月に土地・建物を取得する方針を示していた。取得費は138億円。
三室戸学園は、川越キャンパスへの集約に伴い、今年度から東邦音楽大学付属東邦中学校・東邦高等学校の生徒募集を停止する。在校生が卒業する26年度までは、学園に賃貸借する。
小日向台町小学校など(小日向2-3-8、敷地8582㎡)の改築事業では、併設する小日向台町幼稚園および児童館・育成室を、代替園舎として確保した旧みずほ銀行茗荷谷研修所(小日向1丁目)の内装改修工事が完了する26年度末以降に移転する。27年度以降は、既存園舎の解体や幼稚園敷地などの埋蔵文化財調査といった事前工事を実施。22年度に増築校舎を建設した際の残工事である、敷地南側道路後退工事も27年度以降の実施を目指し調整する。
小日向台町小学校などの改築基本および実施設計は、岡田新一設計事務所が担当している。23年3月に小日向台町小学校等改築基本構想検討委員会がまとめた報告書では、過去の工事事例などを考慮し、基本・実施設計に約2年、仮設校舎建設、解体工事、校庭整備などを含め建設期間は8年程度としていた。
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