千葉県の県土整備公共事業評価審議会(会長・轟朝幸日大理工学部教授)は10月14日、2025年度第1回会合を開き、道路事業1件を審議した。主要地方道成田松尾線成田空港周辺IC(仮称)の事前評価は、新規着手が妥当と判断した。全体事業費は約104億円で、このうち千葉県負担分は72億円を見込む。県は今後、圏央道への連結許可手続きを進めるほか、国庫補助事業の採択を目指す。
成田空港周辺IC(仮称)の事業区間は、芝山町菱田~多古町間倉までの延長2.4㎞。26年度の開通が予定されている圏央道の未開通区間(大栄~松尾横芝)のうち、圏央成田IC~多古ICの間に位置する。IC形状はトランペット型で、ランプ種別はA規格。40年度の計画交通量は日量1万0400台を見込む。事業期間は26年度から32年度。
成田空港と圏央道を直結し、最短でアクセスする新たなインターチェンジを整備する。第3滑走路の新設や新貨物地区の整備など「第2の開港プロジェクト」が進む成田空港へのアクセス強化や空港周辺地域の活性化につなげたい考え。
整備効果として、圏央道へのアクセス向上や国際競争力の強化、住宅開発や産業用地整備による地域の活性化、救急搬送ルートの確保、成田空港周辺道路の時間短縮と安全性向上を挙げた。
成田空港周辺IC(仮称)の計画地周辺では、グッドマングループによる国際航空物流拠点の開発が計画されている。