【土木学会・デザインコンペ】テーマ「22世紀の国づくり」 最優秀賞に風景デザイン研究会の「"想像の共同体"から"実感の共同体"へ」 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

公式ブログ

【土木学会・デザインコンペ】テーマ「22世紀の国づくり」 最優秀賞に風景デザイン研究会の「“想像の共同体”から“実感の共同体”へ」

 土木学会(小林潔司会長)は21日、東京都文京区の東大武田ホールで、「22世紀の国づくり」をテーマにしたデザインコンペの公開審査と表彰式を開いた。望ましい未来像を実現するための提案を求めた「部門A」の最優秀賞には風景デザイン研究会の「“想像の共同体”から“実感の共同体”へ」、優秀賞にはORIENTAL CODESの「個に寄り添うインフラ、均質・平等な公共の先へ」、未来の琵琶湖・淀川流域圏デザインチームの「流域を、柔らかく住みこなす」が選ばれた。

小林会長(左)から賞状を手渡される風景デザイン研究会のメンバー

 表彰後、審査委員長を務めた小林会長は「将来の人たちの価値観がどう変わるか、なかなか想像がつかないが、われわれの世代の思いは残すことができる。第1回のコンペをアーカイブ化して、しっかりメッセージとして伝えていくのがわれわれの使命だと思っている」と述べた。
 最優秀賞に輝いた風景デザイン研究会は、各個人が生き生きと暮らし、自分の街に愛情を持ち、地域が連携して助け合うことを包括した1つのまとまりとして「国」はあるべきというコンセプトを設定。九州を1つの「国」として、▽永続性と連携に根差した地域の生活文化の多様性▽豊かな自然に支えられた自律的な再生可能エネルギー▽災害経験知の蓄積と相互扶助的な連携--についての思考実験を通じて新しい国土の姿を提案した。
 コンペは、「22世紀の国づくりのかたち」(部門A)と「22世紀の国づくりのためのアイデア」(部門B)の2部門で構成。部門Aは2段階審査で、21日に1次審査を通過した6チームによるプレゼンテーションを経て、受賞者を決めた。部門Bは、既に選定されていた優秀賞7件の受賞者が表彰された。
 部門Aの受賞チームと構成メンバーは次のとおり(敬称略)。
 〈最優秀賞〉
 ▽風景デザイン研究会=星野裕司(熊本大)、柴田久(福岡大)、田中尚人(熊本大)、高尾忠志(九大)、石橋知也(長崎大)、増山晃太(風景工房)、池田隆太郎(福岡大)。
 〈優秀賞〉
 ▽ORIENTAL CODES=堀田陽子、久恒建、門田峰典、都築正宏、金野拓朗、牛木伸行、田部克博(いずれもオリエンタルコンサルタンツ)▽未来の琵琶湖・淀川流域圏デザインチーム=山口敬太(京大)、武田史朗(立命館大)、吉武宗平(鳳コンサルタント)、西川博章(ラーゴ)、川池健司(京大)、中島秀明(建設技術研究所)、阿部正太朗(同)、村田明子(立命館大)、山下紗葉(同)、吉武駿(京大)。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら