【AAF・対談イベント】安藤忠雄氏が人間の可能性と読書の大切さを説く@建築レクチュアシリーズ「217」 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【AAF・対談イベント】安藤忠雄氏が人間の可能性と読書の大切さを説く@建築レクチュアシリーズ「217」

 NPO法人アートアンドアーキテクトフェスタ(AAF)は21日、大阪市のグランフロント大阪北館ナレッジシアターで建築レクチュアシリーズ「217」を開いた。建築家の安藤忠雄氏が人間の可能性と読書の大切さを、建築の側面から説いた。建築家を志す若者ら約460人が参加した。
 建築レクチュアシリーズ217は、AAFが2010年から開催している対談イベント。若手、中堅、ベテランの建築家を招き、AAF代表の、平沼孝啓氏(平沼孝啓建築研究所)と芦澤竜一氏(芦澤竜一建築設計事務所)がモデレーターを務めて2カ月に1回、開催している。
 第1部の講演で安藤氏は、「あまり本を読んでこなかった」と自身の子ども時代を振り返り、「20代半ばから読み始めたが、理解できない部分があり、若いころから読んでおくべきだったと後悔した」と話した。
 さらに「人間には、個々の特徴がある。建築も一緒」といい、「住吉の長屋」など初期作品や近年の直島でのプロジェクト、パリでのブルス・ドゥ・コメルスの保存・改修計画などを、時に絵を描きながら解説した。
 最後に中之島での子ども図書館計画に触れ「どう生きるにも、本を読んで勉強しなければならない。本を読んで考えることは人間の基本だ。どんな人間にも可能性がある。学歴は関係ない。道を切り開いていくのは知的体力と肉体的体力、可能性にかける勇気だ」と来場者に呼びかけた。
 第2部のトークショーでは、平沼氏の「建築家を志す若者に伝えたいことは」の問いに対し「一生懸命勉強して、人が真似できないことができる人になってほしい」、芦澤氏の「最近の若者はあまり旅をしないが、旅をどうとらえているか」との問いには「自分は若いころ、世界が見てみたいと思い、世界中を回った。国内でもいい。旅をして知らないものを見ることは大事なことだ」と答えた。

トークショー

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