地盤品質判定士会は24日、土木学会との共催で「2018年度地盤品質セミナー」を大阪市大学術総合センター(大阪市)で開いた。関西地区では初めてのセミナーで、テーマは「宅地と地盤災害―地盤品質判定士に求められる専門的知見」。会員ら約200人が参加した。
主催者を代表し同会の北詰昌樹幹事長(東工大大学院教授)は、「近年大規模災害が多発し、災害復旧時のサポート要請が増えている。特に昨年は大阪北部地震や西日本豪雨、台風21号など大きな地震や気象災害が続いた。東京だけでは地方へのサポートの手が届きにくいこともあり、昨年秋に関西支部を設置し、今回初めて大阪でセミナーを企画した。今後も想定される災害に対し、被害が最小限になるようできるだけ多くの人たちに技術的サービスを提供していきたい」とあいさつ。
午前の部では西日本豪雨による広島県内の被害事例と、16年熊本地震時の宅地被害事例・地盤品質判定士活動などについて報告が行われた。
午後からは阪神・淡路大震災時の宅地擁壁被害に関する講演のほか、地盤品質判定士による被災地支援をテーマとした総合討論会もあった。