【1000点以上の資料を展示】竹中工務店400年の歩みに触れる特別展 神戸市立博物館で開催中 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【1000点以上の資料を展示】竹中工務店400年の歩みに触れる特別展 神戸市立博物館で開催中

 神戸市立博物館と神戸新聞社、朝日新聞社は神戸市の市立博物館で3月1日まで、竹中工務店の歴史と代表的な建築物を紹介する特別展「建築と社会の年代記-竹中工務店400年の歩み-」を開いている。同社の写真や模型、映像など1000点以上が展示される。10日の開会式には竹中工務店の竹中統一代表取締役名誉会長や佐々木正人社長も出席。内覧会では多くの招待者が建築の世界の多様な魅力に見入った。

竹中名誉会長


 展覧会は、1899年に創立した竹中工務店と、その前身となる工匠時代の竹中家が手がけた多様な建築を、建築と人間の関わり方という視点で紹介する。展示は▽はじまり▽出会い▽はたらく▽夢を追う▽完成を育む▽暮らし▽時を紡ぐ▽みんな–の8つの「かたち」に分類している。

 古文書や写真、模型、図面、映像など、同社が所有する豊富な建築関係資料と、その建築に関する歴史資料、美術資料を組み合わせることで、建築の特徴と人々と社会による需要のあり方を検証し、時を超えて受け継がれてきた建築の魅力を感じることができる構成としている。

 「はじまりのかたち」では工匠時代の寺社建築を紹介するとともに、今回の会場となる博物館(旧横浜正金銀行神戸支店)など、同社が近代建設業を歩み始めた神戸における作品も展示した。

 会場の入り口すぐには1836年に造営した正福寺本堂(三重県鳥羽市)の二層目隅三手先組物の原寸模型(制作・神田組)を展示し、木造建築の木組みの技術の高さや彫り物の美しさを見ることができる。このほか、同社の400年を振り返ることができる年表と資料のコーナーや、1996年と2019年に旧居留地で実施した2つの撮影会の写真なども展示している。

 開会式では、久元喜造神戸市長らの主催者あいさつの後、来賓の竹中名誉会長が「当社は最良の作品を世に残して社会に貢献するという理念に基づき、江戸時代から培った棟梁精神を大切にしてきた。今後も竹中育英会、竹中道具館、ギャラリーエークワッドの3つの団体とともに、それぞれのアプローチを通して建築文化の振興に尽くしたい」と述べた。このあとテープカットを実施した。

 開館時間は午前10時から午後5時まで(土曜日は午後9時まで)、14日と2月25日は休館する。入館料は一般が1000円、大学生が500円で高校生以下は無料。開催期間中は講演会や見学会などのイベントも実施する。
 詳細は博物館のホームページ(https://www.kobecitymuseum.jp/)まで。

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