【内装・天井作業を補助】中央大初のベンチャー企業「SoLARIS」 上腕アシスト装置を開発 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【内装・天井作業を補助】中央大初のベンチャー企業「SoLARIS」 上腕アシスト装置を開発

 中央大学初のベンチャー企業「SoLARIS」(ソラリス)は、同社初の商品化製品として、上向きで作業する際の腕を補助する上腕アシスト装置「TasKi」(タスキ)を開発し、12日から予約販売の受け付けを始めた。駆動装置がなく軽量で、建設分野でも内装や天井工事の作業補助装置として想定している。最初の1年間で1000台の販売を目指す。

 作業者が装着することで作業の負荷を軽減するアシストスーツの開発が各方面で進んでいる。ただ、重量物を持ち上げるための下半身用の装置が多く、上半身のアシスト装置でも腕をロボットに固定するタイプが多い。腕を固定せずに補助するタイプもあるものの、価格が高い点が難点となっている。

 タスキは、腰ベルトと背骨部のアルミ製フレーム、左右上腕をつなぐ可動式フレーム、肩・胸部ベルトで構成し、通常の服を着るように装着できる。二の腕付近のフレームにバネを搭載しており、腕に上方から掛かる重力を、バネの力で下から押し返して相殺することで、腕の重さを感じずに上向きの作業が可能になる。肘の曲げ角度によらず、一定の力で腕を支える。バネによる補助力は、片腕当たり1-3kgを想定しており、作業内容に応じてバネの強さを設定して注文できる。

 農業や製造業のほか、建設分野での内装・天井工事、上向き溶接などでの活用を想定している。各分野の企業とβ版のテストを実施しており、建設系では2社の現場で活用して性能を評価した。

 装置の重さは2.2㎏と片腕で持ち上げられるほど軽く、駆動装置がないためバッテリーなども不要。価格は11万5000円(税別)で、今後、量産化などによって10万円以下を目指す。12日からソラリスのウェブページに直販用サイトを設けて予約の受け付けを始めた。

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