【光明山・孝勝寺の釈迦堂が上棟】元禄時代の建築を復元 施工は橋本店 | 建設通信新聞Digital

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【光明山・孝勝寺の釈迦堂が上棟】元禄時代の建築を復元 施工は橋本店

槌打の儀

 光明山・孝勝寺(仙台市、谷川日清貫首)は6月29日、橋本店の施工で整備を進めている元禄時代の歴史的建造物・釈迦堂の復元改修工事の上棟式を現地で開き、上棟を祝うとともに完工を祈念した。

今後、屋根瓦などを設置し、2021年内の建物完成を目指す。設計・監理は伝統建築研究所が担当している。

 釈迦堂は1695年に仙台藩の第4代藩主・伊達綱村が同市宮城野区榴岡の旧県立公文書館跡地に建立した。その後、複数回の移築を経て現在地(同区榴岡4-11-11)に至る。

 建物の老朽化と東日本大震災の被害を考慮して19年度に一度解体し、創建当時からの柱などを修復しつつ、全体の約9割の部材を利活用して復元を進めている。

 規模は木造平屋建て約50㎡で、古典的な構造形態である「三間四面」形式を採用。繰り返し移築してきた過程で銅板葺きに変わっていた屋根を瓦葺きに戻すなどして、当時の建築様式を可能な限り再現する。

 式典には、谷川貫首、高橋直子伝統建築研究所社長、佐々木宏明橋本店社長らが出席した。 谷川貫首らの法要に続き、工事関係者が宮大工の伝統儀式である工匠(こうしょう)の儀として、棟木を綱で屋根に引き上げる「曳綱(ひきづな)の儀」や、 その棟木を打ち納める「槌打(つちうち)の儀」などを行った。

 席上、 あいさつに立った谷川貫首は 「皆さんのおかげで上棟を迎えることができた。 創建当時の姿を復元し、貴重な文化財として次世代に継承していきたい」 と述べた。

 佐々木社長は「後世に残す意義のあるプロジェクトに携われて光栄だ。培ってきた技術と英知を結集し、安全第一で完成させたい」と意気込みを示した。



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