【RICOHのフレキシブル環境発電デバイス】インフラのモニタリング機器などの電源に | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

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【RICOHのフレキシブル環境発電デバイス】インフラのモニタリング機器などの電源に




 リコーは、自律型電源として屋内や日陰で効率的に発電できるフレキシブル環境発電デバイスのサンプル提供を9月から始める。移動型・携帯型のウェアラブル端末やビーコン、トンネル・橋梁といったインフラのモニタリング用デバイスなどの電源としての適用を想定している。

 フレキシブル環境発電デバイスは、九州大学と2013年から共同研究・開発を進めてきた発電材量を採用している。光電変換層(P型有機半導体)の分子構造や材料組成などを精密に制御することで、屋内の低照度(200ルクス程度)から日陰の中照度(1万ルクス程度)までの環境下で効率的に発電できるようになった。疑似太陽光による10万ルクス程度の高照度環境下でも、長時間曝露試験で高出力を維持した。部分的に陰になる環境でも急激な出力低下が起きない。

 サイズは縦41mm、横47mmで、薄型・軽量で曲げられる形状のため、さまざまな形状のIoT(モノのインターネット)デバイスに搭載できる。身の回りの小型電子機器類の電池交換が不要になる。

 リコーは、20年から提供している屋内向け固体型色素増感太陽電池(DSSC)に次ぐ環境発電デバイスとして、IoTデバイスメーカーやサービス事業者、商社向けにサンプルを提供し、早期の商品化を目指す。


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