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【2022年本社元旦号】首都をバーチャル空間に再現「東京のデジタルツイン」

最終更新 | 2021/12/28 17:16

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ビッグデータやAI(人工知能)などの最先端技術を活用し、経済発展と社会的課題の解決を両立しようという「Society 5・0」。その新たな社会では、次世代モビリティなどの新技術の展開が想定されるものの、鍵となるデジタル化は世界の諸都市と比べ、日本での進展が遅れている。日本経済をけん引する首都・東京では、より良い政策決定を目指して、都市をバーチャルの世界に再現しようというデジタルツインの試みが進んでいる。



デジタルツインのイメージ


デジタルツインは、センサーなどから取得したデータをもとに、建物や道路などのインフラ、自動車・人の流れなどさまざまな現実空間の要素を、コンピューターやコンピューターネットワーク上に、あたかも双子のように再現しようという仕組みだ。

具体的には、都市内に設置されたIoT(モノのインターネット)センサーから交通・気象・人流などの多様なデータを収集し、それらを仮想の3次元空間の中で重ね合わせる。これにより、平面地図では難しかったデータの可視化が可能になる。

その主なメリットについて都デジタルサービス局は3点を挙げている。

1点目は、現実の都市の状況が仮想空間上でリアルタイムに把握可能になること。2点目は、最新のリアルタイムデータによる分析・シミュレーションが自由にできること。3点目は、これらの結果を現実空間にフィードバックすることで、政策上の意思決定などさまざまな場面でデータが生かせるようになることだ。


防災分野での活用例、東京都の「都市のデジタルツイン」社会実装に向けた検討会より


実現に向けて特に力を注ぐ分野として同局は、防災、まちづくり、モビリティ、エネルギー、自然、ウェルネス、教育、働き方、産業の9分野を挙げている。

防災分野を例に取ると、構造物のリアルタイムモニタリングや異常検知の実現が想定される。さらには、災害の影響範囲シミュレーション、災害発生時の被害と対応状況のモニタリング・可視化などが実現する可能性がある。いずれも現在は、正確な把握や対応が難しい課題だ。

デジタルツインを活用して災害の影響範囲をシミュレーションする際には、降水量などの気象データを始め、衛星データなどを活用して地盤面の高さ・構造を正確に把握する必要がある。

これらの情報をもとに、3Dマップ上で豪雨時の浸水エリア予測を可視化する。時系列に応じた視覚的な予測により、従来よりも安全な避難計画、都市計画の策定につなげることができるという。

このほか、まちづくり分野では、各種センサーや通行量などのデータを基に、道路などのインフラの状態を把握して、将来の劣化状況をシミュレーションすることなどが考えられる。結果は、点検業務や点検計画の策定・見直しに生かせる。

こうしたサービスの実現のためには、データを収集するためのインフラが不可欠だ。災害の影響範囲の検証では、気象データを計測するセンサーや衛星搭載型のレーザー高度計などが必要になる。まちづくり分野の例では、交通量やインフラの劣化状態を把握するカメラやセンサーなどの設置が求められる。


都が公開しているデジタルツイン3Dビューア


こうした試みは、行政の取り組みだけで完結するものではなく、民間企業が独自に持つ情報やセンサーなどで集めたデータが不可欠だ。2030年のデジタルツイン実現を目指す東京都は、民間企業や学識者を交えながら、3Dデジタルマップを作るための要件定義やデータ仕様などを検討してきた。

21年度には、「東京都における『都市のデジタルツイン社会実装』に向けた検討会」の中で、実装までのロードマップを検討している。また、今年度に実施中の実証実験で明らかになる課題への技術的な対応なども議論する予定だ。


 

◆官民データの相互利用基盤を構築/データがサービスを生む循環形成「東京データプラットフォーム」


事業イメージ


デジタルツインの実現と運用のためには、多くの関係機関や民間が協力して仮想都市を構成するデータを持ち寄ることが必要だ。東京都が検討している「東京データプラットフォーム」は、都内自治体や大学、民間企業などが持つデータを互いに利活用して、より良い行政・民間サービスを創り出す土壌をつくろうという試みだ。

質の高いサービスを生み出すためには、ビッグデータを始めとする情報が不可欠だ。しかし、都内のデータは行政、民間の保有者ごとに分断された状態にある。このままでは、データを生かして都民生活やまちの状況を理解することは難しい。

そこでデータプラットフォームでは、データ保有者が持っている情報にAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)などを通じて、効率的にアクセスできる環境をつくろうとしている。

データは民間企業にとって重要な財産であり、個人情報を含むものも多い。これらに配慮しながら、公的な目的のために標準化された形でデータを持ち寄り、オープンデータとして広く利用者に公開する。公開データを基につくられたサービスが新たなデータを産み、より良いサービスの創造の土台になるという循環システムを形成することが狙いだ。

都が2020年度に立ち上げた「官民連携データプラットフォーム(DPF)運営に向けた準備会」では、主にDPFが取り組む事業概要などを話し合ってきた。

早期に実施する事業はデータの流通推進とデータ整備の2つ。官民の各種データを一元的に検索・利用できるデータライブラリの整備や、データ活用事例の共有を進める。行政機関がもつ紙データのデジタル化支援なども進めていく考えだ。

準備会は、21年度からは「東京データプラットフォーム協議会」に名称を変え、具体的な事業計画や開発するべきシステムの概要などを詰めている。


 

◆都内で始まるBIM・CIM/建設局が一気通貫型試行など検討

仮想空間に都市を再現するデジタルツインでは、都市の道路・橋梁や建築物といった構造物データを基に3次元地図を作成する。土木・建築の生産プロセスをデジタル情報で一貫して管理するBIM・CIMは、建築物内の空間や設備などを可視化し、エネルギーマネジメントや混雑状況の把握などに活用できるなどデジタルツインと親和性が高い。

BIMの導入は現在、民間工事が中心だ。国土交通省でも、2021年度から大規模構造物の詳細設計の3次元モデル作成が原則化するなど、本格導入に向けた動きが進んでいる。その一方で、これまで積極的な活用が見られなかった東京都では、建設局などが導入に向けた検討に動き出した。

建設局が明確にBIMの活用を明記したのは、BTO(建設・譲渡・運営)方式で整備する葛西臨海水族園建て替え事業だ。整備に当たっては、設計から施工まで一貫してBIMを活用し、合理的な施設整備を推進する考えだ。

完成後もBIMで作成した図面・図書・データ類は、維持管理・運営の各段階で活用することを求める。都や指定管理者が設備更新を実施することも見越して、事業者にはデータを常に最新の状態に保つ体制の構築を求めていく。

同局は、BIM・CIMを建設業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みとして位置づけている。その一環として実施を目指すのが一気通貫型モデルだ。測量から設計・施工、維持管理までの一連のプロセスにBIM・CIMを活用する。現在は、調節池整備事業などへの適用を検討している。
 
都有施設の建築工事などを所管する財務局でも、一部の学校施設の設計業務の中で、成果物を3次元データで納品するよう仕様書に明記した。

同局はこれを「あくまで試験的な取り組み」とし、施工などでの3次元データ活用については未定の状態だが、都発注の土木・建築の双方で徐々にBIM・CIM活用の波が広がりつつある。




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