【防災用大型ドローン】可搬式専用格納庫も開発 會澤高圧コンクリ | 建設通信新聞Digital

5月13日 月曜日

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【防災用大型ドローン】可搬式専用格納庫も開発 會澤高圧コンクリ

防災用の大型エンジンドローンと可搬式専用格納庫


 會澤高圧コンクリートは、福島県浪江町と2021年4月に連携協定を結んで実用化開発を進めている豪雨・津波防災支援システム「(仮称)ザ・ガーディアン」の中間報告会を浪江町庁舎で行い、新しく開発した防災用の大型エンジンドローン、ドローンが自動的に飛び立てる専用格納庫の実機を初披露した。

 同社は、津波被害や豪雨災害へ備えるために、地球観測衛星データやドローンの撮影映像などを組み合わせた統合防災支援システムの構築を進めている。23年4月に建設する次世代研究開発型生産施設「福島RDMセンター」をきっかけに「ザ・ガーディアン」の国内初実装と新しい防災テック産業の育成を目指し、浪江町と開発提携することで合意している。

 ザ・ガーディアンは、河川の氾濫や津波被害など主に水に関連する緊急事態が起きた際に早期警戒情報を住民に提供し、避難を支援するドローンや衛星を活用した統合情報システムとなる。開発期間は21年4月から24年2月、統合システムとしての実装は24年3月を予定している。

 また、今回開発したドローン「AZ-500」は、降雨時や強風時でも飛行できる。けん引による移動が可能となる格納庫「The Port」は、ポートの上部でドローンを離発着するほか、自動給油・自動検査・飛行支援通信、RTK-GPS基地としてそれぞれ機能する。電源が内蔵されているため48時間の蓄電ができ、災害時でも稼働する。

 今後は、デジタルツイン技術を使った自律航行システムを採用し、大地震時に海岸の映像を発信するだけでなく、河川防災のために河川上空を定期的に撮像する機能も追加する見通し。


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