【大阪パビリオンの基本設計 「木」と「水」の環境共生型施設】万博推進委 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

公式ブログ

【大阪パビリオンの基本設計 「木」と「水」の環境共生型施設】万博推進委

 大阪府市や関西経済界などで構成する2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会は、大阪・関西万博に出展する「大阪パビリオン」の建築基本設計をまとめた。総延べ約8000㎡で、「木」と「水」で構成した環境共生型パビリオンとなっている。基本設計は東畑建築事務所が担当した。
 現在、ECI(施工予定技術者事前協議)方式を適用した施工者選定の公募型プロポーザルを進めており、8月30日に優先交渉権者を決める予定だ。選定手続きは大阪府市などによって7月1日に設立する一般社団法人「2025年日本国際博覧会大阪パビリオン」が担当する。

イメージ図

 大阪パビリオンは、大屋根(リング)外周の敷地(面積1万0500㎡)に建設する。本館棟(S・木造2階建て延べ6271㎡)とミライのエンターテインメント棟(S造平屋建て348㎡)、バックヤード棟(同2階建て延べ1304㎡)で構成する。
 本館棟の1階には、都市移動用のモビリティーや先端医療技術・サービスの体験、新技術開発に取り組む中小企業・スタートアップの発掘・支援、大阪や関西の食材を活用したメニュー開発などの機能を配置する。2階には、ミライのフードやヘルスケアが体験できる施設を設ける。

 ミライのエンターテインメント棟は、AR(拡張現実)グラスや壁面大型ビジョンなどの先端技術を用いたXR(あらゆる仮想空間技術)シアターとなる。
 大阪パビリオンでは、大阪のパワーを世界に発信する施設を目指して、多様な屋根の集まりを「木」と「水」で構成し、新たなランドマークを創出する。平面計画では、「卵」を意識した楕円の平面が有機的に重なり合う構成とし、各展示エリアを「DNA」から着想したらせん状のゆるやかなスロープによって連続させ、ひとつながりの回遊性を生み出すなど、ユニバーサルデザインも意識した構成とする。
 屋根のトラス材などには積極的に木材を活用し、鉄骨とのハイブリッド建築とするなど、脱炭素社会の実現に向けた建築を提案する。



【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら