【仙台市の八木山動物公園】総合獣舎はRC造2850平米/基本設計は大建設計 | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

公式ブログ

【仙台市の八木山動物公園】総合獣舎はRC造2850平米/基本設計は大建設計

完成後に国内最大規模の獣舎となる

仙台市は、八木山動物公園施設長寿命化再整備事業の初弾として、大建設計に委託していたエリアIの基本設計をまとめた。園内最大規模の獣舎となるRC造2階建て延べ約2850㎡の総合獣舎をはじめ、裏飼施設やライオン舎などを設ける。最初に整備する裏飼施設の実施設計は、大建設計と12日に見積もり合わせを予定しており、2023年8月までにまとめる。総合獣舎の実施設計の期間は23年5月から24年5月までを見込んでいる。

同事業では、太白区八木山本町にある同公園を3エリアに分けて長寿命化するとともに、展示環境を一新して魅力を高める。

エリアIは、園内に分散しているアフリカの肉食・草食動物を西側に集約する。工事スケジュールは流動的だが、23年度中に裏飼施設から着工し、24年7月までに完成させる。並行して24年度中に既存のは虫類館などの解体や総合獣舎の建設工事に着手し、段階的に完成させて、最終工区のライオン舎を28年度中に整備する。

裏飼施設はRC造で、工事期間中の非展示施設や検疫施設として使用する。わらや資材の倉庫2棟なども併設する。

総合獣舎は屋内展示機能を充実するとともに、温暖なアフリカの動物の生態に配慮した冷暖房設備の設置や断熱仕様を採用する。1階は2層吹き抜けの屋内空間と屋外展示場を備えたチンパンジー室のほか、カバ室、サイ室、サイ産室、飼料室など、2階は休憩施設などで構成する。

ライオン舎は同造平屋建て延べ約250㎡で、寝室4室や作業室などを設ける。屋外展示スペースは生態の環境に合わせて岩などを配置し、動物福祉の観点から雨よけの庇(ひさし)や、ビューポイントの下部にヒーターなども設置する。観覧者からの目線で同一平面上に肉食のライオンと草食のシマウマなどが重なるように高低差を調整する計画だ。