【阿波スマートIC起工】県内最長のIC間解消 徳島県阿波市とNEXCO四国 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

公式ブログ

【阿波スマートIC起工】県内最長のIC間解消 徳島県阿波市とNEXCO四国

概略設計を基に作成した完成 イメージ。鹿島が施工する


 徳島県阿波市は、「(仮称)阿波スマートインターチェンジ」の本工事着手に向けた起工式を開いた=写真。2022年12月27日に実施した式典には地区協議会や工事関係者ら約40人が参加し、旧市場町時代からの悲願達成へ無事完成を祈念した。IC間隔が県内最長区間に新たな出入口を整備する。高速道路へのアクセス性が高まることで、災害時の物資輸送など安全・安心な地域づくりに貢献する。NEXCO西日本四国支社が共同事業主体となり、鹿島が施工する。

 施設は、徳島自動車道の土成IC~脇町IC間18.8㎞の中間地点に建設する。同区間は県内を通る高速道路の中でIC間の距離が最も長い。このため利便性の低さが課題だったが、整備によって農業や観光など地域振興の起爆剤となるほか、徳島市内にある第3次医療施設への迅速な搬送につながる。第1次緊急輸送道路の徳島自動車道から広域物資輸送拠点「アエルワ」へのアクセス性が改善し、防災機能向上と周辺地域への物資輸送効率化も期待できる。

 19年9月に事業化し、21年4月に設計協議確認書を締結した。接続形式は本線直結型のETC専用で、徳島上り方面に対応する。現在、市施行によるアクセス道路の拡幅工事が先行して進んでいる。

 式典の席で藤井正助市長は「企業誘致による雇用確保や観光アクセスの向上など、本市の発展に飛躍的な効果をもたらす不可欠な社会資本となる。徳島自動車の4車線化と相乗効果を発揮することで強靱な道路ネットワークが構築され、地方創生や防災減災に大きく寄与するだろう」と期待を寄せた。

 来賓の山口俊一衆院議員は「近くにインターチェンジがあることは将来の発展に必ずつながると確信している。市の熱意を感じるとともに、地権者の協力にも感謝したい」、飯泉嘉門徳島県知事は「小さくスタートし、大きく育ててほしい。無限の可能性を秘めた事業を1日も早く、かつ安全に進めてほしい」と祝辞を寄せた。

 鈴木学四国地方整備局道路部長は「今後も四国8の字ネットワークなど災害に強い道路網の構築を支援していく」、松本浩志NEXCO西日本四国支社執行役員支社長は「災害時のリダンダンシーに貢献し、安全・安心につながればわれわれにとっても幸甚の至りだ」と述べた。


【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら