【設計BIM/CIMモデルを施工用3Dモデルに変換】オリコンサルとエイテック | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【設計BIM/CIMモデルを施工用3Dモデルに変換】オリコンサルとエイテック

◆ICT施工の普及に貢献

 オリエンタルコンサルタンツは、グループ会社のエイテック(橘義規社長)と設計段階で作成したBIM/CIMモデルを土工部ICT施工の施工条件に応じて変換できる「土工部ICT施工データ変換システムe-MS(Earthwork Management  System)」を開発した。設計段階から施工段階へと一貫したBIM/CIMデータの連携を実現し、効率的な施工データ作成によるICT施工の適用拡大と普及促進につなげる。

 一般的な土工部のICT施工では、建設会社自らがICT施工用の3次元モデルを作成しており、設計段階のBIM/CIMモデルが活用されていない。設計区間と施工工区が異なる場合や、工事用道路などの施工ステップが必要な場合は、3次元モデルをさらに加工する必要があるため、建設会社自らが対応できない場合があり、ICT施工の阻害要因となっていた。

土工部ICT施工データ変換システムのイメージ

 今回開発したシステムは、設計段階で作成したBIM/CIMモデルを基に、施工工区や施工ステップに応じた施工範囲を指定し、法面勾配などの基本条件を入力するだけでICT施工用の3次元モデルに変換できる。これを活用することで、施工工区や施工ステップに応じた3次元モデルを数十分で作成可能となり、従来作業の大幅な省力化を実現する。

 設計段階で作成したBIM/CIMモデルを施工段階でも一貫して活用できるとともに、さまざまな現場条件でICT施工が適用可能となり、工事コストの縮減や建設会社による3次元モデル作成労力の削減、さらに設計段階と施工段階で同一モデルを活用できるため、人為的なミスの防止にも有効としている。
 また、盛土材料の特性を登録できる機能も搭載。施工段階の品質情報を維持管理段階に確実に引き継ぐことで、供用後の変状や大雨などによる被災に対する変状原因の特定と的確な対策に有用な情報を一元管理できる。

 同社は、BIM/CIMモデル・情報を設計段階から施工段階、さらに維持管理まで一貫して活用する真のデータ連携を実現することでi-Constructionを推進し、建設生産システム全体の生産性向上に貢献していく考えだ。



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