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【現場最前線】国内初のコンクリートダム撤去! 「挑戦」の連続で進む荒瀬ダム本体撤去

最終更新 | 2017/07/31 15:49

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門柱は木こりが木を切るように1回の発破で横倒しした

 国内初のコンクリートダム撤去工事となる荒瀬ダム(熊本県八代市)で、本体の撤去がほぼ完了した。施工を担うフジタ・中山建設JVの宮地利宗所長(フジタ)は「常に挑戦者であり続けてきた」と力を込める。アユの生息域などに配慮し、本体撤去の河川内工事は年間わずか3.5カ月しか手掛けられない。厳しい時間的制約にもかかわらず、2012年度から始まった工事は1年前倒しという大幅な工期短縮を実現した。 荒瀬ダムは堤高25m、堤頂長210m。このうち撤去したのは長さ158m、コンクリート量にして2万7000m3に達した。当初は6年計画とし、17年度で本体部分の撤去を完了する計画だったが、14年度と15年度の2年間に分けて撤去予定だった右岸部を14年度にまとめて完了したことが大きかった。
 水抜き後のダムは左岸部に洲が発達し、河川の流れの中心となった右岸部から撤去することになった。右岸の撤去ボリュームは8000m3にもおよび、当初は2年に分けて計画していた。撤去時には河川内にコンクリート殻が流入しないよう、鋼矢板などで上流側と下流側をしっかりと仕切る。「右岸みお筋部の撤去に着手した際、予想以上に川の流れがそこに集中してしまう恐れがあり、翌年に残り部分の撤去が難しくなる」と方向転換した。

12年度

13年度

14年度

15年度

 宮地氏は、ここが作業所長として初の現場でもあった。「ダムを造ったことのない人間がダムを壊す役割を担った」。ダムのスペシャリストであった桑本卓総合所長に指導を受けながら「手探り」で進めてきた。しかもダム撤去工事は国内初の試み。「図面類は残っていたが、その情報だけでは足りず、予期しない部分に岩盤が出てきたり、障害物があったり、壊して初めて状況が確認できるケースばかりだった」
 工事は本体撤去などの河川内が年3.5カ月、工事用道路や仮橋撤去などの河川工事が年4.5カ月という厳しい時間的制約がある。1年目の12年度にはダム水位を低下させるため、独自技術のFONドリル工法で堤体に2つの放流工を構築したが、想定より高い位置に岩盤が現れるなど、掘削は難航を極めた。「実は計画工事期間をオーバーしてしまったのはこの1年目だけ。水抜きができなければ後工程に大きな影響を及ぼす。地元の皆さんに了解いただけたことは大きかった」
 高さ23mに達する門柱の撤去にも頭を悩ました。当初は2m刻みで上から発破撤去していく計画だったが、足場をかけて準備を行い、足場を外してから発破をかけるサイクルでは予想以上に時間がかかる。爆破前には周囲への規制も求められる。「木こりが木を切るように、一気に横倒しできないか」と知恵を絞った。
 以前の造成工事現場で木を伐採する作業があり、自らチェーンソーで木を切り倒したことを思い出した。「門柱の根本をくさび形に爆破できれば倒すことができるのではないか」。同業他社の類似実績を参考に発破削孔を水平に入れる方法を取り入れたが、最初の発破ではコンクリートがうまく外に飛び出ず中途半端な倒れ方になった。
 そこで発破削孔を上下斜めに数本ずつ入れ、0.01秒間隔で順に爆破させるアイデアを取り入れた。「試験発破をやる時間的余裕はなかっただけに、見事に門柱が倒れた際には現場で歓声が上がった」ことを思い出す。ダムは国道と県道に挟まれ、しかも近くには鉄道や民家もある。1日1回という発破制限に加え、発破音は95dB以下、振動は75dB以下という制約もあった。

16年度

現在の様子

 ダム本体の撤去が完了した現場では、3月末に導水トンネル、7月末に発電所の埋め戻しも終えた。「ここでの技術的成果は土木構造物のリニューアル工事にも応用できるのではないか。ダムの堆砂対策にも生かせる」と宮地所長は考えを巡らせる。発破回数は計65回に達した。国内初のダム撤去工事に挑む現場は、国内初の大がかりなコンクリート構造物の発破解体事例でもある。工事は18年3月に完了を迎える。

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