【3Dプリンター】護岸工事の底型枠を製作 東亜建設工業 | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【3Dプリンター】護岸工事の底型枠を製作 東亜建設工業


 
 東亜建設工業とPolyuse(東京都港区、岩本卓也代表取締役、大岡航代表取締役)は、千葉県で行った護岸工事で、建設用3Dプリンターで製作した底型枠を活用した上部工コンクリート打設に成功した。3DスキャナーやUAV(無人航空機)などにより取得した護岸形状の3Dデータを基に、Polyuse製の建設用3Dプリンターで底型枠を製作。作業者の技量によらず簡易かつ効率的に製作可能で、鋼材を天端に取り付けた状態で水上から据え付けるため、潜水士の水中での作業を大幅に削減できる。

 底型枠は上部工コンクリートの底面を形成する型枠で、打設時のコンクリート重量などの荷重に耐え得る構造となる。護岸上部工で本体工に鋼矢板や鋼管矢板などを使用する場合、打設時の施工誤差が生じるため、底型枠を潜水士が水中で護岸形状に合うように加工し、位置を調整するケースが一般的だ。ただ、この作業には熟練した技術が必要なことに加え、安全面や工程面で負担になることから、底型枠製作の効率化と潜水士による水中作業軽減が求められていた。

 今後は、適用現場を増やしながら構造のスリム化や据え付け方法の合理化といった施工の効率化を図るとともに、3Dプリンター製作物の適用範囲を拡大していく。

 

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