鴻池組(大阪市)と中筋組(島根県出雲市)、ヒロシ(同)は、出雲市にある大型焼却施設の煙突(高さ57m)を解体する「旧出雲エネルギーセンター解体工事」で世界最大級の超大型解体重機を使い、地上からの直接解体作業を実施し、安全性と作業効率の向上の面で有効性を確認した。
同工事では、従来工法での作業員の負担の大きさやがれき飛散の危険性などの課題を解消するため、オオノ開發(松山市)が所有する最大作業高65mの世界最大級超大型解体重機「SK3500D」を使用し、地上から直接破砕解体を行う工法を採用した。
安全対策として、垂直養生ネットをL型とI型の二つに分割し、地上で組み立てた後、2台のクレーンでそれぞれをつり上げ、飛散防止対策を講じた。また、作業中は常に風速を計測してデジタル表示板による「見える化」を図りながら作業を進行し、強風による作業中断が発生した際、迅速にネットをつり下ろせるよう配慮した。
この手法を採用することで、外部足場をまったく設置しない状態で解体作業が可能となっただけでなく、工期の短縮や労働力不足の解消、生産性向上につながる少人数での大規模解体作業も実現した。
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