【水中ドローン「WATERi」を開発】効率良く安全に点検/NJS | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【水中ドローン「WATERi」を開発】効率良く安全に点検/NJS

 NJSは、水中点検調査用の水中ドローン「WATERi(ウォーターアイ)」を開発した。先行開発した管路内点検調査用のAirSlider(エアスライダー)や水上走行ドローンWaterSlider(ウォータースライダー)と合わせ、点検・調査の高度化と効率化を実現するインスペクションドローンとして、上下水道管路などの今後の点検調査ニーズ増大に対応するとともに、道路・橋梁などのインフラ点検にも水平展開していく考えだ。

 ウォーターアイは、最大3ノットの推進力で水中を潜航し、搭載したソナーやカメラで施設内部の対象部位や対象設備の定期的な点検を可能とする。常時流水がある管路を空水状態にしなくても容易に点検調査でき、上下水道施設の構造物の劣化状態の把握や配管の劣化・損傷の把握を効率よく安全に実施できる。重量はバッテリーを含め16㎞で、搭載可能重量は4㎏。連続稼働時間は1時間から4時間。最大速度は秒速1.5mで全方向に進むことができる。
 現在、国内の下水道管路延長は約49万㎞。このうち整備から30年以上経過した老朽管路は約16万5000㎞ある。耐用年数の50年以上を経過した管路も約2万5000㎞あり、今後、年を追ってその割合は増加していく。同社は下水道統計資料をもとに点検調査が必要な下水道管路は年間約6万5000㎞と推計、一方で過去10年間の実績は平均で9000㎞にとどまり、需要に対応できていない状況だ。
 同社のドローンを用いた点検調査の業務実績(延長)は下水道のほか、農業や電力分野を合わせて21年度で約20㎞。7月29日にオンラインで開いた技術説明会で稲垣裕亮開発本部ドローン開発部長は「22年度で30㎞、26年度には100㎞まで調査延長を伸ばしたい」と語った。
 インスペクションドローンは2日から5日まで東京ビッグサイトで開かれる「下水道展22東京」でも展示する。



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