【札幌市新MICE】総事業費592億、延べ約3万8400㎡の方針/27年度から事業者選定 | 建設通信新聞Digital

9月11日 木曜日

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【札幌市新MICE】総事業費592億、延べ約3万8400㎡の方針/27年度から事業者選定

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 札幌市は、新MICE(国際的な会議・展示会など)施設の整備基本方針をまとめた。規模は地下1階地上5階建て延べ約3万8400㎡で、総事業費に592億円を見込む。PPP/PFIによる民間活力を導入した整備・運営を検討しており、8日付で「(仮称)新MICE施設PPP/PFI詳細検討業務」の公募型プロポーザルを公告した。2027年度から事業者選定手続きに入り、31年度の着工、33年度中の完成を目指す。

 整備場所は、札幌パークホテル敷地の北側で、市営地下鉄南北線中島公園駅周辺。18年に策定した(仮称)新MICE施設整備基本計画では、27年2月に閉館する同ホテルの建て替え後の新ホテルと一体的に整備する計画だったが、コロナ禍により、事業実施を延期。市と、同ホテルを運営するグランビスタホテル&リゾートがそれぞれ建設を目指すこととし、市は単独施設として整備し、新たに用地も取得する。

 新ホテルとは、一体的に利用できる施設面の連携や、飲食コンシェルジュなどホテル品質のサービス提供の連携などを予定しており、各国の首脳級が参加する政府系国際会議の誘致を見込む。

 施設面積の内訳は、メインホールが約2000㎡、多目的ホールが約3200㎡、会議室(15室)が約3400㎡で、ホールと会議室合わせ約8600㎡とする見通し。

 事業費のうち、建物整備費は約487億円、土地取得費は約105億円を試算した。

 事業スケジュールは、26年度に事業者選定手続きに入り、28年度内に決める。29年度に基本設計、30年度に実施設計を進め、31年度から33年度にかけて建設する予定だ。28年度に土地売買契約を結ぶ。

 新MICE施設の年間のMICE開催件数は1220件、市内への経済波及効果は約492億円を見込む。また、約3200人を1年間雇用できるだけの就業効果を期待する。

 ライフサイクルの収支は、施設の使用年数を80年と想定し、新MICE施設の開業によって増える税収や、運営収支、建物整備費、大規模修繕費、建物解体費などを加味し、約170億円のプラスと試算した。土地取得費と札幌コンベンションセンター(白石区)の減収分を差し引いても、約30億円の黒字になると算出した。

 

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