【山口・宇部市】風景に溶け込む斎場/新火葬場整備運営の基本設計PFI | 建設通信新聞Digital

10月7日 火曜日

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【山口・宇部市】風景に溶け込む斎場/新火葬場整備運営の基本設計PFI

南東側イメージ


 山口県宇部市は、「新火葬場整備運営事業PFI」の基本設計をまとめ公表した。「日常に静かに溶け込み、宇部を取り巻くすべてにやさしく、未来を共に描く。地域と共に人々の営みをつよく、やさしく、静かに刻み続ける斎場」をテーマに、使いやすい配置計画、風景と調和する外観デザインなどを採り入れている。事業者は、設計・建設を前田建設工業・山下設計・巽設計コンサルタント・さくら設計・新光産業・宮本工業所JV、維持管理・運営をSPC(特別目的会社)である宇部いやしの杜と契約している。

 基本設計では、施設整備の基本的な考え方として、▽コンパクトな土地利用計画により施設利用者、合同墓利用者も使いやすい配置計画▽故人が過ごしたふるさとの風景と調和する外観デザイン▽各葬家の動線が交錯しない落ち着いた葬送環境▽人生の終焉(しゅうえん)の場所としてふさわしい葬送空間▽安全で分かりやすい動線と細かな配慮の積み重ねによる誰もが利用しやすい施設整備–の5項目を掲げている。

 配置計画については、南東の白石墓園側に大きな庇(ひさし)のある車寄せを設けた建物配置により、分かりやすいアプローチとしているほか、利用者ゾーン、葬送アプローチを南東側に集約し、裏(管理者ゾーン、サービスヤード)の機能を利用者から見えない北西側に配置した。

 施設内は、儀礼の場である1階を故人の尊厳や会葬者の心情を配慮して厳かで心ゆくまで別れをしのべる空間、2階の待合部門に中庭やテラスなどの外部空間を設け、自然を感じる落ち着いて過ごせる空間とする。

 概要は、敷地面積約7800㎡、RC造2階建て延べ約3300㎡(建築面積約1940㎡)、人体炉7基、予備炉1基、待合室7室、告別収骨室4室。建設地は同市大字善和字大日203-291。

 事業期間は施設設計・建設が2028年2月まで、維持管理・運営が28年3月から48年3月31日まで。

 

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