【顧客のBCPに貢献】戸田建設が施工現場で標準採用の"落ちない天井" しくみと効果とは? | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【顧客のBCPに貢献】戸田建設が施工現場で標準採用の”落ちない天井” しくみと効果とは?

 天井の耐震対策の向上を目的に2016年9月から天井耐震補強金物「ペアロッククリップ」を同社施工の現場に標準採用している戸田建設は、今後もペアロッククリップを採用した“落ちない天井”を提供していく一方、耐震・免震構造や機器類の転倒防止、地震モニタリングシステム「ユレかんち」など、顧客のBCP(事業継続計画)に貢献していく方針だ。

ペアロッククリップ


 天井下地の結合部を強固に補強して、天井の耐震性を高めるペアロッククリップは、天井下地材である野縁受けと野縁を挟み込む機構によって、脱落の原因となる下地材の倒れを防止する。同一部材2個をペアにお互いをしっかりはめ合わせる「ロック機構」によって地震が起きても外れない特長を持つ。

 同社は、16年9月から標準採用(施工現場の約8割)とするなど、天井の耐震対策を重視。これまでペアロッククリップを採用した建物での天井などの落下被害が確認されていないという。

 実際に「3.11」に代表される近年の大地震によって多くの建物で天井の落下被害が発生。2月13日の東北地方を中心とする最大震度6強の地震でも物流倉庫などで天井の落下被害が報告されているが、その要因の1つに天井下地材を接合するクリップの外れに起因する被害がある。

 同社は、建物の耐震性能の向上だけでなく、非構造部材の耐震性能に着目。特に病院や防災センターなど災害時に拠点となる建物の機能維持を目的にペアロッククリップを採用した“落ちない天井”を提供していく。



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